巨人6000勝の軌跡~4500勝 江藤の4戦連発で単独首位!

引用元:スポーツ報知
巨人6000勝の軌跡~4500勝 江藤の4戦連発で単独首位!

 巨人が6月19日の阪神との開幕戦(東京ドーム)に勝利し、球団通算6000勝を達成した。

 スポーツ報知では、「巨人6000勝の軌跡」と題して、1000勝から100勝ごとの節目勝利を、当時の記事で振り返る。

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 ミレニアム打線の猛爆で、巨人が単独首位に返り咲きだ! 小池の立ち上がりを攻め1回、打者一巡の猛攻で5点、3回にも江藤の4戦連発の14号3ランなどで6点と重量打線が火を噴いて大勝。通算4500勝に花を添えた。直接対決で竜をたたいて、ナゴヤドーム5連勝。ヤクルトが敗れて、5月27日以来7日ぶりに単独首位に立った。「ウエーブの6月」がいよいよ本物になる。

◆巨人11―4中日(2000年6月3日・ナゴヤドーム)〔勝〕上原10試合6勝2敗〔敗〕小池9試合4勝2敗▼〔本〕江藤14号3ラン(佐野・3回)、神野1号2ラン(上原・4回)

 トドメにふさわしい、鮮やかさだった。6点リードして迎えた3回2死一、三塁。カウント0―1から、佐野が投げたスライダーを、江藤のバットが一閃(せん)した。打球は弾丸ライナーで左翼席に伸びていった。

 4戦連発となる14号3ラン。王、バースが持つ7戦連発、そして本塁打王をひた走る松井の17本まで、ともに「3」と迫った。「えっ、そうなの。狙っていく? とんでもないですよ。おそれ多いです」竜の息の根を完全に止めた男は、どこまでも謙虚に締めくくった。

 手負いのアーチだった。この回が終わったところでベンチに引っ込んだ。「疲れがたまっているということを配慮してくれました。ありがたいことです」と本人はとぼけたが、実は単なる「VIP休暇」ではなかった。

 数日前から左足に張りを感じていたのだ。この日も歩くようにダイヤモンドを回っていた。試合前の走塁練習も控えていた。感慨に浸っていただけでは、決してなかった。

 9安打11得点。江藤のアーチで幕を下ろしたミレニアム打線の大爆発は、1回、いきなり始まった。中日の先発は小池。広島戦で仕留められた河内同様、「初モノ」だった。

 打撃担当の三井スコアラーからは、同じテツを踏まないように指示が出ていた。「初打席は様子を見ていけ。じっくりと見極めろ」―。しかし、フタを開けて見たら、初回で勝負の行方を決めていた。

 2試合連続で1番打者に指名された二岡の打った中堅フェンス直撃の二塁打が合図だった。「きっちりと点を取りにいくため」と長嶋監督が2番に指名した川相が投手前に転がしたバントは、小池のエラーを誘い出した。

 江藤が倒れ、松井が歩いて1死満塁。マルティネス、高橋由が連打を放って、まずは3点。元木が四球を選んだ後、フルベースから村田真が左越え二塁打で、いきなり5点のビッグイニングだ。

 “点”が“線”につながると、勢いは止まらない。3回。1回のVTRを再生するように、5、6番が安打を連ねて小池をマウンドから引きずり降ろした。

 代わった佐野から元木が四球を選んで無死満塁。ここでまた村田が渋くライト前にポテンヒット。佐野の暴投を挟んで、主砲の4試合連続となる一撃へとつながっていった。

 この回6点をもぎとり、合わせて8安打の計11点。「初モノに弱い」というレッテルは、自分たちのバットで引きはがした。

 理想的な展開に、ミスターの声が高くなるのも無理はなかった。「小池がリズムに乗る前につかまえた。打線が申し分なかった。初モノという不安はあったけど、小池が未調整だったね。打線につながりが出てきた」

 続けて江藤の3ランを「効果的だった」とほめた後、「ひょっとするとチーム内でタイトル争いになるよなあ」。笑いをかみ殺すのに必死だった。

 36年7月3日。大東京戦を10―1で圧勝して以来、足かけ65年を要して積み重ねた白星は、この日で4500個となった。巨人らしい2ケタ得点の派手な勝ち方が、メモリアルデーによく似合う。(鈴村雄一郎)

  

巨人・長嶋茂雄監督「序盤の集中打が効いた。小池がリズムに乗る前につかまえた。打線に相乗効果が出て来たね。(江藤の3回途中交代については)このところ、出ずっぱりだったし、少し休ませる意味で、早めに代えた」 

 

《記録室》 

 ▼初回の大量得点は3度目 巨人は今年6度目の2ケタ得点で、プロ野球初の通算4500勝(3065敗247分け)。巨人の監督で最多勝は川上監督(61年~74年)の1066勝で、長嶋監督はこれに次ぐ907勝している。 

 今年、巨人の1イニング5得点以上は5、6度目でセでは最も多い。このうち、相手先発投手の立ち上がりを攻め込んで、初回に5点以上奪ったのは4月23日の広島戦と5月6日のヤクルト戦を合わせ3度目。1試合2度の“ビッグイニング”をマークしたのは、94年7月2日のヤクルト戦(5回=5点、9回=8点)以来6年ぶりだ。 

 中日戦はこれで7勝3敗。このカードの〈10〉回戦までの本拠地チームの勝敗は(東…東京ドーム、ナ…ナゴヤドーム) 

回戦〈1〉〈2〉〈3〉〈4〉〈5〉〈6〉〈7〉〈8〉〈9〉〈10〉 

球場 ナ  ナ  ナ  東  東  東  東  東  ナ  ナ 

勝敗 ●  ●  ●  ●  〇  ●  〇  ●  ●  ● 

 巨人は本拠地・東京ドームでは2勝3敗だが、敵地・ナゴヤドームでは負けなしの5連勝。中日戦は本拠地の有利、敵地の不利はまったく見られない。(岡沢豊) 

◆4500勝はプロ野球初 

 巨人は3日、対中日10回戦(ナゴヤドーム)に勝ち、プロ野球初の通算4500勝(3065敗247分け)を達成した。初勝利は1リーグ時代の36年7月3日対大東京(戸塚)戦。なお、巨人に次ぐのはオリックスの4042勝。 報知新聞社