雨上がりでもグラウンド完璧 ホークス支える「トクさん」この道33年

雨上がりでもグラウンド完璧 ホークス支える「トクさん」この道33年

 ◆タカ番記者コラム「好球筆打」

 今キャンプ2度目の週末。ホークスのキャンプ地には今キャンプ最多となる2万4200人ものファンが来場した。気温も14度と暖かく、最高の野球“観戦”日和となったはずだ。

【写真】グラウンドを整備するトラクター

 A組(1軍)が使用するメイン球場では、この日からシート打撃がスタートした。投手陣では古谷、育成枠の尾形ら若い力が躍動。野手陣も佐藤、柳町の新人コンビがそろって初打席で“プロ初安打”を記録するなどし、ファンから盛大な拍手が送られていた。

 そんな盛り上がりを見ながら、朝の光景を思い出していた。球場到着後のグラウンド状態だ。前日7日の練習は、雨の影響でメイン球場に隣接する室内練習場で行われた。雨は8日未明まで降り続き、球場までの道中も車窓からあちこちに水たまりが確認できた。

 そんな状況だから、いくら前日7日の段階で内野全面を覆う特製シートを敷いて雨対策を立てたとしても、グラウンドは所々ぬかるんでいるだろうと心配していたのだが、余計なお世話だった。目の前にはいつも通り、しっかり整備された最高のコンディションのフィールドが広がった。

 これに胸をなで下ろしていたのが、球場整備を統括する徳永勝利さん(55)だ。シーズン中はヤフオクドームのグラウンドキーパーのチーフとして働く、この道33年の大ベテラン。8日は普段より1時間も早い午前7時30分に球場入り。シート上げから整備までを終え、完璧な状態に仕上げてチームの到着を待った。

 「われわれの仕事は選手に不安を抱かせないこと。グラウンド状態に少しでも不安を持たせるようでは駄目。どんなときも、いつも通りのグラウンドをつくって待つことが仕事ですから」

 選手から「トクさん」の愛称で親しまれる徳永さんはホークスが福岡に移転する前から、平和台球場のグラウンド整備で野球界に携わってきた。ホークスが移転してきてからも1軍本拠地はもちろん、2015年まで2軍が使用していた雁の巣球場の整備を任されるなど、信頼は厚い。

 「本当にね、皆さんには感謝しかないです」。そう言って、工藤監督は感謝の意を示した。こういった裏方さんの支えがあるからこそ、選手は目の前の練習に全力で打ち込める。 (石田泰隆) 西日本スポーツ