山口俊は史上4人目の「カナダでデビューする日本人選手」になる? 日本人メジャー初出場の球場にまつわるトリビア

引用元:THE DIGEST
山口俊は史上4人目の「カナダでデビューする日本人選手」になる? 日本人メジャー初出場の球場にまつわるトリビア

 畑中葉子と平尾昌晃が歌った『カナダからの手紙』のように、「山口俊メジャーデビュー」の一報はカナダから届くことになるだろう。

 アメリカに本拠を構える他の29球団と違い、山口が入団したブルージェイズは、カナダのオンタリオ州トロントに本拠を置く。今年は3月26日の開幕戦から4月1日まで、ホームのロジャース・センターで7試合を行う。リリーフか先発か、山口の役割はまだ確定していないものの、開幕までに故障しない限り、『後ろから前から』のいずれでも、この7試合のどこかで登板するはずだ。

 それとともに、山口は「ブルージェイズの選手としてデビューした初の日本人メジャーリーガー」となる。これまでブルージェイズには5人の日本人選手、マイケル中村(2004年)、大家友和/07年)、五十嵐亮太(12年)、川崎宗則(13~15年)、青木宣親(17年)がプレーしたが、いずれもメジャーデビューは別の球団だった。

 実は、メジャーデビューした日本人選手が皆無というチームは意外に多く、7球団に上る。そのうち、秋山翔吾が入団したレッズは、デビューどころかメジャーでプレーした日本人選手すらいない唯一の球団だ。ちなみに、筒香嘉智はレイズからデビューした2人目の日本人選手となる。デビルレイズ時代の07年に、岩村明憲がデビューした。

 もっとも、山口は「カナダでデビューした初の日本人メジャーリーガー」とはならない。すでに3人の日本人選手、03年の松井秀喜、11年の西岡剛、14年の田中将大が、アウェーの選手としてトロントでデビューしている。カナダにはかつて、ケベック州モントリオールを本拠とするエクスポズというチームがあった(現ワシントン・ナショナルズ)が、そこでデビューした日本人選手はいない。

 また、山口だけでなく、秋山と筒香もそれぞれ本拠地でデビューする可能性が高い。レッズとレイズも、20年の開幕をホームで迎える。レッズのグレートアメリカン・ボールパークもレイズのトロピカーナ・フィールドも、そこでデビューした日本人選手は過去に1人ずつ。前者は14年の和田毅(オリオールズ)、後者は05年の藪恵壹(アスレティックス)だ。

 球場別では、マリナーズのセーフコ・フィールド(現Tモバイル・パーク)でデビューした日本人選手が最も多く、00年の佐々木主浩を筆頭に6人を数える。次いで多いのは、ヤンキースが08年まで使用した旧ヤンキー・スタジアムの5人。現ヤンキー・スタジアムとメッツの本拠地シェイ・スタジアム、そしてシティ・フィールドを合わせると、計12人がニューヨークでデビューしている。

 なお、日本人選手のデビューは、アメリカとカナダの球場にとどまらない。昨年、菊池雄星は東京ドームでメジャー初登板を果たした。

文●宇根夏樹

【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。